今年も全関西美術展にウエダリクオ作品が出展されておりましたので、見に行きました。
>>全関西美術展
ウインドドローイングの作品です。デンマークの缶ビールの缶に、風が描いた絵を写真で撮ったものでありました。
画像は、Wind drawing/Rikuo Ueda より
https://www.uedarikuo.com/2016-malmoe/
家族で見に行ったんですけど、5歳の娘に、「どれがウエダさんの絵か、わかるかなー。」と聞いてみたところ、あれだよーと指差しまして、一発でおおあたり。
きょろきょろ探していた妻は、見逃して通り過ぎていたというのに。
展示作品は、見たことのないものでしたから、覚えていたという話ではなくて、こりゃもう、感性の世界ですね。
たくさん展示している作品の中の一つを、何メートルも離れたところから、迷いもなく一発でみつけましたから、やっぱり特徴が際立っているんですね。ウエダリクオ作品って。
それを感じる子供の感性にもビックリです。
全関西美術展の感想
出展作品は何百とあったと思うんですが、あんまり心に響いて記憶に残るものって、ありませんでした。
くらーい、気持ち悪いのとか、作者の精神状態を心配してしまうようなのはありましたけど。
実は、数日前に、ソフィア堺でやってた平和と人権の企画展を見に行きまして、そこでみたアウシュビッツの写真とか、長崎の原爆の被災地から掘り出された、高熱で変形した陶器とか、黒焦げ三輪車とか、兵隊さんが書いた家族への遺書とか、本物をいっぱい見たのです。
ものすごく心を揺さぶられました。
その後で美術展を見たもんで、それを超えるような感動って、特になかったんですよねえ。
衝撃的なのじゃなくても、目をみはるような美しさとか、ユーモラスで笑えるのでもいいんですけど、あんまりなかったです。
作品の裏にあるストーリーを知れば、また違うかもしれませんが。
ウエダさんの作品は、風が描いていると知っているし、琵琶湖に飛び込んだり、紛争地帯の兵隊に缶をもたせたり、放射能降り注ぐ原発事故現場まで走っていったりというエピソードも知ってますので、そんな目で見てしまうのかもしれませんが、やっぱり、ひときわ醸しているオーラが違っているよなあと、感じたのでありました。