以前ウエダリクオさんの講演で聞いた話で「世界で一番黒い黒」という話が面白かったです。
オチは「吸い込まれるような美女の瞳が一番黒い(笑)」というものだったのですが、真面目な話、世界で一番黒いものってカーボンナノチューブだそうです。
カーボンナノチューブとは
「カーボンナノチューブ(英: carbon nanotube、略称CNT)は、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質。炭素の同素体で、フラーレンの一種に分類されることもある。」(Wikipedia)
なんのことやらわかりませんが、ものすごく細くて丈夫でしなやかなので、宇宙エレベーターを作るのに使おうか、という材質らしいです。熱や電気も伝えやすいとか。
さて、そのカーボンナノチューブは光をほとんど吸収してしまうことができるそうで、真っ黒けに見えるんだそうです。見える、というか、見えないんですね。
ウエダさんはそれは面白い、ぜひ作品に使いたいと思ったそうで、研究機関に交渉に行ったとのこと。あまりにも高額の材質で実現はしなかったようですが、見てきたと行っておられました。
このガッツがスゴイですね。そんな産業科学の研究機関に、アートに使わせてくれ、と頼みに行くなんて。
この物体は、最近イギリスの国際航空ショーで、ベンタブラックという名前で出展されていたようです。ウエダさんのみたものとは違うようですが、けっこう話題になったみたいです。
まっくろけのアート。そんなのがあっても面白いですね。