ウエダリクオ氏 講演会

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大阪府堺市でウエダリクオさんの講演会がありました。

「本当はおもしろい現代アート」というテーマでした。SS塾というお年寄り向けの講演にしては、いきなりスタートから過激でした。

ミキサー器の中の金魚や、鉄条網のフラフープを回す海辺の裸婦、雷が落ちると音がなる制作費7億円の煙突、半刈りでハンガリーを訪問、などの作品の紹介と説明でした。

ウエダさん本人の作品も紹介されまして、私はなかなか面白いなと思ったんですけど、最後の質疑応答ででた質問が、「おもしろいと思う作品がなかったのですが、見る人のレベルが低いから?」というものでありました。

それに対する回答が「美術と思わないで見るとわかりやすい。」というものでした。なにかひとつでも心に引っかかったものがあれば、ずっと記憶に残っていて、作者と同じような体験をした時に思い出すということです。

現代美術って、そもそも、なんだという話は、おしまいの方に出てきました。もともと言葉ありきのヨーロッパから来ていて、理論的に意味を説明できるものが現代アートなんだということでした。コップが机の上に乗っているだけでも、哲学とか論理があればアートなんだということです。

でも、日本は言葉より情緒の国なので、それも違っているそうです。ウエダさんの作品がヨーロッパで評価されているのは、ヨーロッパの作品とはまた違っているからかもしれませんね。

昔は、美術というと、洋画、日本画、彫刻、工芸など、いろいろ分かれていたけれど、今は区別がなくなってボーダーレス、作品は、見る人がその人なりに感じたり思ったりすることで再創造される、芸術は生き方なんだということなのでありました。


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